オープンセサミ/コラム「消化の話」

    大自然の恵みによる愛と癒しを届けたい…  by Open Sesame
    
  コラム「消化の話」  (観察による気づきと学び)


◆白砂糖や化学調味料をキッチンから追放

1986年からマクロビオティックを知り、穀物菜食中心の食生活に変わっていきました。
なぜなら、試してみると体調がよく、前向きに多くのことに取り組めており、
新しい自分を観ることが出来るからでした。

最初に変えていったのが、@水(新生水に)、A米、B基本調味料でした。
米は、その時の消化力・体調に合わせて、玄米〜五分付き米をよくかんで食べ、
昔ながらの時間をかけた伝統製法の味噌・醤油、自然塩、低温圧搾の油を用いて料理し、白砂糖や化学調味料をキッチンから追放しました。

自己観察で気づいたこと】
しばらくして、久しぶりに化学調味料入りのスナックを口にしたら、
舌にピリピリッとしびれを感じることに気づきました。
それで、なるほどと納得! 
このピリピリという刺激が慢性的になると、まず味覚が鈍くなって、
薄味では物足りなくなり、はっきりした塩っぱい、甘い、辛いなどの味しか感覚しにくくなるんだ。
それで野菜のもつ自然な甘みや微妙な味がわからなくなるんだなって。


《おすすめ対処法》

@朝起きたら、タングスクレーパー*で舌の掃除!

夜寝ている間に、過去の未消化物や老廃物は代謝され、血流に乗って
舌に苔のようになって排泄されてくるそうです。
これを取り除くことで、体のお掃除を助け、クリアな味覚を取り戻しましょう。
(*タングスクレーパーは、オンラインショップでも取り扱っています。)

A白湯を1日に3−4杯すする。

白湯は、沸騰後蓋を開けたまま10−15分位コトコト煮立てたものです。
大変調和的な飲み物で、消化剤の働きもあるそうです。
食事の時にすするように飲むながら食事を頂くと、消化を助け、
食間に飲むときは消化管のお掃除を助けてくれるそうです。

B一週間くらい、極力化学調味料のない食生活をして、
 舌を麻痺状態から解放してあげましょう。



◆アーユルヴェーダとの出会い


1995年、2人目が自然流産してしまったのがきっかけとなって、アーユルヴェーダと出会いました。
貧血がひどくお腹の中で育っていかなかったのです。
そこで、根本的な体質改善をしようと決心をしました。なぜなら今までのやり方では、ありがたいことに大病に至りませんでしたが、元々かかえていた「消化吸収不良」を改善できずにいたからです。

本気で治したいと思い、アーユルヴェーダ医師に定期的に脈診を受けて、日常生活のアドバイスを実行しました。
ハーブ剤、パンチャカルマ浄化法などの治療も受けました。また毎日の実践からの体験と共に、知識として基礎講習・講演会・本からも学びました。

私が知識と体験の両面から学んだセルフケアの手立ての数々。何か皆様のお役に立つことができるかもしれないと思い、このようにご紹介させていただいています。
ここでご紹介している手立ては、あくまでも家庭でのケア、自分で自分を守るための予防のケアであることをご理解ください。
具体的にお困りの症状のある方は、医師に相談することをお勧めいたします。


活動エネルギーを作る消化のメカニズム

皆様は、どうやって食物が消化されるか、ご存じですか?

消化のプロセスは、自動的に起こります。
知らなくても、消化されていきます。すごいことですよね。
私たちは大いなる自然の力に「生かされている」証拠です。

何か固形物が胃の中に入ると、自動的に3時間ほどの消化プロセスがスタートします。
これをちょうど全自動洗濯機に例えてみると、最初の1時間が「洗い」(粘液が出て胃壁を守り、食物を混ぜ合わせる)、
次の1時間が「すすぎ」(消化酵素が出て、食物を消化する)、
次の一時間が「脱水」(胃から腸へ食べ物が運ばれる)という感じです。

洗濯の場合、すすぎや脱水中に新しい洗濯物を入れてもキレイになりませんよね。
これと同じように、少量であっても何か固形物が入ると、消化プロセスのスイッチは入りますので、例えばスナックを食べて1時間後に食事をしたとすると、後から食べた食事の方はきちんと消化されず、未消化物になってしまうんだそうです。

未消化物は、消化器に負担がかかります。また体の弱いところを詰まらせてしまう傾向がありますので、痛みやこり・しびれを生じさせたり、体がだるく重くなって、動きの鈍い自分を自覚することもあるでしょう。

(※体がだるかったり、不調を感じるときは、まず前日に食べたものを思い出してください。
  何か自分にとって消化に重いものを食べたことによって、消化不良が起こっている場合があります。消化不良があると、消化器が食物の消化をしていないときに、体は消化しきろうと働きます。たくさん溜まったときは、風邪などの症状が起こり、発熱をして溶かそうと自浄浄化のプロセスが起こります。)


また、6時間以上胃を空にしておくと、ガスが発生して、やはり消化を鈍らせるそうです。
時々は、水・白湯をはじめとして、何か飲み物(飴も可)を入れて、全然何も入れないままにはしない方がよいそうです。

また食事をすると、消化活動を行なうために血液が胃に集中すると聞いたことがあります。
ですから、食後少なくとも5−10分は、静かにゆったりと体を休めることが、からだに余計な負担をかけないようです。

食後すぐにTVを見たり本を読んだり、パソコンに向かったりして目を使うことは、消化に使われている力を分断することになりますので、
消化を妨げないためには避けた方が賢明です。
同様に食後すぐシャワーやお風呂に入ることも、消化を妨げますので、最低でも2時間経ってから入るようにしましょう。

(活発な子供たちは、食後すぐに遊びますが、通常元気な子供は消化力が旺盛ですので問題ないでしょう。)

詳しく知りたい方は、「改訂版 ファンタスティック・アーユルヴェーダ」蓮村 奮著/知玄舎発行 
を参照してください。 


◆『食物を取り入れる=波動を取り入れる』

食物を取り入れることは波動を取り入れることでもあります。
心と体のバランスが調うように、調和的な波動を取り入れたいですよね。

調和的な波動を取り入れる方法

@調和的な質の食物を頂く

(例)米、ムング豆、ギー(精製バターオイル)、新鮮な地場野菜、新鮮な完熟フルーツや搾ったジュース、レーズン、デーツ(なつめやし)、干しイチジク、アーモンド、生乳に近い牛のお乳、滋養のある野菜スープ、キチャリ(米・ムング豆・ギースパイスで作るお粥)等。

A愛情込めて手をかけて。魔法のふりかけ『アイ』をプラスする!


食べる人の健康や元気を祈りながら、優しい心でお料理し、
 出来たての温かいものを出しましょう。

●イライラ・ぷんぷんしながら料理をすると、その波動が食物に伝わり、
 食べた人にも伝染してしまうので、ご用心!

●買ってきたモノを出すときも、まず大きく2回深呼吸して、
 心が落ち着いた状態で「ありがとう」や「おいしくな〜れ」と心からコエをかけてみてください。
 優しくやわらかい味に変わることでしょう。

B食事をするときは、何かをしながらではなく、食べるものに心を向けましょう。


今・この瞬間、二度とないこの瞬間を味わうのです。
五感覚をすべてフルに使って味わってみましょう。楽しいですよ。
どれくらい深く味わえるかしら。
そして、イノチを差し出してくれている食物たちにも「アリガトウ」と感謝を込めて。 


食べ物に100%フォーカスして、ありがとうという気持ちでゆっくり味わって、しっかり30回以上噛んで食べるとき、
あなたは「神」を味わうことが出来るかもしれない…。 もぐもぐとカム、その合間に!
やってみてくださいね。


 
●ムング豆スープ、キチャリの作り方

◎アーユルヴェーダでは、調和の質が高く、バランスを調えてくれる純粋な質
食事を以下のように紹介しています。
(「ファンタスティック・アーユルヴェーダ」/蓮村誠著を参考にしました。)

 ◆温かくできたてで、適度な油を含む食事
 ◆その土地にできた、季節の新鮮な材料を使った食事
 ◆よく熟した果物
 ◆汚れていない(人工加工していない)純粋な水と空気
 ◆お米、小麦、生ハチミツ、アーモンド、なつめやし、ミルク、ごま、ギー(精製バター)
 ◆喜びと平和に満ちた料理人の手によって作られた食事
 ◆以上を、喜びの心を持って食べる
食事


アーユルヴェーダでは、ムング豆も消化しやすく、調和という質の高いもの
だと教えています。
どなたが召し上がっても、心と体のバランスを調えてくれる食材と言われています。
ムング豆を食べるようになって、過食が収まったという方もいらっしゃるそうです。

胃腸が疲れていて、消化力が弱っているときにも、お勧めできるので、
そんなときは、ご飯と一緒にお粥を作ってみてください。

きっと、満足感のある食事ができると思います。



◎インドのアーユルヴェーダ・ドクターに教えていただいた
 ムング豆スープの作り方 (基本)


1)ムング豆を1〜2時間くらい水につける。使う前にざるに上げて水切り。
2)温めた鍋にギーを熱し、クミンシード、ヒング少々、ターメリック少々を
  入れて炒め、よく混ぜる。(ヒングが手に入らないときは、なくても可)
3)ムング豆を加え、炒める。
4)倍量以上の水を入れ(お好みの量)、岩塩を加えて煮る。

※ターメリックは、殺菌作用・消化促進作用があり、
  クミン・ヒングは、お腹にたまったガスの排出を助ける働きがあるそうです。


お料理は、こうしなければならないというものはありません。
ご自分の体の必要に応じて、美味しく召し上がれるように、工夫してみましょう。


※ムング豆スープは、グリーンアスパラや小松菜などとも相性がいいです。

※仕上げに、ルッコラを刻んで入れてもゴマのような良い風味が味わえます。


◎ご飯と一緒に炊く!

 ご飯を炊くときに、お好みの量のムング豆とショウガ(パウダーまたはすり下ろし・スライス)、ギーを少し、岩塩少々を入れて柔らかめに炊くのも、とても美味しいです。
ギーは、その方の消化力に合わせて使いますので、なしでも美味しいです。

 

◎土鍋でゆっくりコトコト煮るのも美味しいです。

1)土鍋にムング豆、小さく切っただし昆布、焦げないように少し多めの水を入れて, とろ火にかけておきます。

2)やわらかくトロけるようになってくると、いい香りがしてきますので、その頃合いを見計らって、岩塩、クミン、ターメリック、時に応じてギーを加え、仕上げに醤油を一回ししても、なじみやすい味になります。
 
※急ぐときは、ふたを開けたまま、やや強い中火で沸騰させ、その後ふたをして弱火で煮ると、早く出来上がります。
※少しクリーミーに仕上げて、麺類(そば、うどん、そうめんなど)に ソースのようにかけて食べても美味しいです。





◎キチャリの作り方

キチャリは、体調をくずしたときの朝のお粥に適しています。
インドでは、キチャリはポピュラーなメニューですが、ギーを加えたシンプルなキチャリは、体にやさしいお粥です。

(2人分位の分量です)

 米  1/2カップ
 ムングダール 1/2カップ
 ターメリック  小さじ1
 ヒング     小さじ1/4
 岩塩     小さじ1前後
 (お好みで加減してください)
 ギー      小さじ1
 
水    3〜4カップ位

 作 り 方
 前の晩にムングダールと米を分量の水に浸しておく。
 または朝少し多めの量のお湯を入れて火にかけると、
 5〜10分の時間を節約できる。

深めの鍋に全部の材料とギー・水を入れ、蓋をせず沸騰するまで中火〜強火。
 


  沸騰後弱火加減にし、少しずらして蓋をして15〜20分位煮る。
  完全に豆が柔らかくなったら火を止め、蓋をして数分蒸らす。

  出来立ての温かいうちに、分量外のギー小さじ1〜2杯加えて
  お召し上がりください。



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